緑の竹林に囲まれ、金色の藁葺き屋根が立ち並ぶ村の中、金星紅旗がなびき、農服を着た村人たちのポーズ、動き、衣装、顔、米を運ぶ人々、米を必要とする人々、袋に米を注ぎ袋を詰める人々、… 広場に集まり米を売り買う人々の生き生きとした表情と明るい雰囲気、お祭りのように、より賑やかで、見る者はこの村へ入って行きたい衝動にかられます。
筆者は、この絵を一見してとても好きになりました。
1960年に描かれたもので、現在はベトナム美術博物館に展示されています。
この「Góp thóc vào kho(納屋に米を集める)」というタイトルの絵を描いたのが、画家ター・トゥック・ビン(Tạ Thúc Bình)です。
ター・トゥック・ビンは1917年バクザン省で生まれました。比較的良家で生まれた彼は、1941年ハノイのインドシナ美術大学(エコール・デ・ポザール ハノイ)に入学します(1941年-1945年)。北ベトナムが独立後は、ベトナム芸術大学として再建に貢献します。彼は引退するまでこの学校で教授として働いています。
ター・トゥック・ビン は、水彩画専門の画家であり、多くの歴史的作品、子供向け絵本を描き、さらに国民的英雄の何百もの大小の肖像画を公開しました。彼の作品は非常にシンプルで、誠実で哲学的ですが、それでも柔らかく詩的な雰囲気を持っています。
1998年に亡くなりましたが、ター・トゥック・ビンのベトナム美術界へ貢献を評価されて、2001年に国から文学芸術賞(Giải thưởng Nhà nước về Văn học Nghệ thuật)を贈られました。
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