ベトナムのアパート 「Nhà trọ」

ベトナムの低所得者層はNhà trọと呼ばれるワンルームアパートに暮らしています。Nhà trọとはどんな家なのか、を紹介したいと思います。

※日本在住者向けに、日本円ベースで記載しています。ドン/レートはざっくり計算200ドン/円とします。

家賃は3000円〜

ベトナム人の最低賃金は毎年上昇しています。
2020年の最低賃金は、地域1であるホーチミンやハノイで442万ドン/月(200ドル程度/月)です。
ただ、これはあくまでも最低賃金です。実際の収入はもっと多く、2020年現在平均収入は250〜300ドル程度でしょうか。もちろん職業や地域によって収入格差があります。職業によっては日本人と変わらない、もしくはそれ以上稼いでいるベトナム人もいます。

で、Nhà trọに住むベトナム人は、地方からの出稼ぎ労働者が多いです。僕の身近では、やはり工場で働く工員さんの多くはNhà trọ住まいです。
地域によって家賃が違いますが、だいたい60万ドン/月(約3000円/月)から借りられるようです。もちろん広さやエアコン・家具の有無によっても家賃が違います。それでも100万ドン(約5000円)くらいまでで収まるようです。
月収が3万円として、家賃5000円もちろん光熱費などは別途かかります。

光熱費がどれくらいかかるかというと、エアコンつけると月に3000〜4000円かかってしまいます。我が家は2LDKのマンション住まいですが、夜しか家にいないのに5000円以上かかっています。
だから、Nhà trọといえども家賃とエアコン付き光熱費合わせると日本円で月8000〜10000円固定費がかかっているはずです。月収が3万円だとして、月に1万円居住費にかかると厳しいですね。

だから、若い人たちは友人と一緒にこの狭いワンルームをシェアして暮らしたり、家族の人は共働きだったりします。

Nhà trọの建て方

ベトナムの家はレンガ造りで建てられます。壁のほとんどは褐色のレンガを積み上げて、その上を左官で仕上げ、塗装します。

2階建ての場合は鉄筋コンクリートで補強を入れますが、平屋の多いNhà trọでは鉄筋コンクリートが入っていない場合も多いです。
地震がほぼない国であるが故のつくりですね。レンガ壁の良さは、遮音性の良さです。日本の安アパートのように、隣の部屋の物音がよく聞こえるようなことはありません。
ただ、ベトナム人は家で大音量でカラオケすることがあるので、それはさすがに遮音できません。

音といえば、Nhà trọの屋根がトタンなので、雨の音だけはどうにもこうにもうるさいです。雨季になると大粒の雨が降ってくることがあるので、そのときは部屋で会話するのも面倒なほどうるさいです。

Nhà trọをビフォー・アフターしよう

ベトナム人は、持ち家思考です。いつかはお金を貯めて、家を建てるのを夢見ています。最近はマンションも流行っていますが、やはり主流は土地付きの家ですね。

だから、それまでは余計なお金をかけずにお金を貯めます。収入が多少増えたからと言って良い家に引っ越すのではなくて、安アパートに暮らしながら家を買えるまでお金を貯めます。
人によっては、家族で2部屋借りる人もいますが・・・。

低所得者層が借りる賃貸アパートだし、所詮自分の家ではないので、住めれば良いんです。

だから、まだまだNhà trọでのインテリアこだわる人は少ない。
いつかは家を建てるから、そのときにインテリアに家具にこだわる。

Nhà trọ暮らしは所詮借りの住まいなのです。

About

Koike Yusuke(Twitter@yusukekoike21) 構造美主義者の椅子設計士/木造建築士/ベトナム建築探偵/デザイナー/500人規模の家具工場にて開発設計責任者。ベトナムで良い椅子を手頃な価格でたくさん作り、日本の家庭に届ける仕事してます。 資格:木造建築士 / カラーコーディネーター1級(商品色彩)

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