1868年〜1873年にかけてフランスによって建設されたノロドム宮殿。
当時のフランスはサイゴン支配のため、フランスの富と権力を最大限に活かすことを考えました。
サイゴンの人々に対して、フランスの圧倒的な力を示すため、ネオバロック様式で建てられたこの宮殿は、当時の贅をつくした意匠となっています。太平洋戦争終戦まではフランス領インドシナのコーチシナ総督府として使用されていました。
内壁は、フランスから輸入された花崗岩に黄色のスタッコ仕上げ、ファサードは、同じく輸入された滑らかな白い石の彫刻で装飾されていました。中央のパビリオンの床は大理石でした。家具や調度品などもフランスから輸入したものが置かれています。
1954年から南ベトナム政権の大統領府として使用されていましたが、1962年2機の飛行機の爆撃によりで大きな被害を受け、取り壊されることになりました。
1966年、統一会堂と呼ばれる白いルーバーの建物が建てられて今に至ります。