こんにちはペレストロイカです。
ホーチミン市内に旅行に着たら多くの方がメコンデルタ方面へのツアーを組むことが多いと思います。
その中でも一番人気とも言えるのが「カントー市・水上マーケットツアー」でしょう!
ただ、水上マーケットツアーは早朝にはじまり、ぼーっとしてると朝8時頃には終わってしまうのでガイドさんの説明も頭に入ってこないのでぜひこの記事で基礎知識を身につけてくださいね!

こちらは水上マーケットで働く商人にバインミー(パン)を売るおばちゃん。コーヒーも販売していて、ベトナムとはいえ冷える早朝に欠かせない存在。
目次
なぜ水上なのか?
まずとっさに浮かぶであろうこの疑問。
実はメコンデルタ地域は大きな国道はあるものの高速道路のような道路が存在しないことや川がとても多いことから分かるように、土壌がゆるゆるで交通インフラが他の地域ほど整ってないというのが現状。
例えばベトナム南北統一鉄道は、北部にある首都・ハノイよりも北にも路線が伸び、中国ともつながっているが、南部の終着駅はサイゴン(ホーチミン市)なんですよね。
カンボジアやタイでも水上マーケットは存在するのですが、特にタイはベトナムと雰囲気が全然違うそうです。
船上マッサージなるものがあるらしい。沈まないならいつか挑戦してみたいところ。
ちなみに定期的に
「メコンデルタに鉄道が延びるぞ」
「建設中のリニアは少なくともカントー市までは作るらしいよ」
「あと10年で高速道路ができる」
といった類いのニュースが大手メディアを含め色んなメディアが報道していますが、コメント欄で「嘘つけ!」と言われる有様です。
さて話は戻って水上マーケットの独自ルールを紹介します。
①基本的に一つの舟につき売ってる種類は一つ
では何を売ってるかを分別するためには舟の上にぶらさがってるものにご注目ください。

見にくいですが、パイナップルがぶらさがってますよね?この舟はパイナップルを専門に扱う舟ということになります。
この目印のことを”cây bẹo(カイベオ)”と言います。直訳は”見せしめにする竿”。
②吊るされているからと言ってすべてが売り物ではない!
タイトル通りです。それは3パターン分かれています。
Ⅰ. 吊るしてあるけど売り物ではない→ex.服
水上マーケットでモノを売っている人のなかには水上生活者も多く服を干しているということです。仮に干してても欲しがる人はいないと思いますが念のため。
Ⅱ.売っているけど吊るしていない→ex.パンやおかず
バインミーなどは売り物ですが、竿に吊るしたりはしてません。普通にバチ当たりですし、仮に竿にパンを刺してたとしても鳥の大群に襲われて舟が転覆するおそれがあるので誰もしません。
一番最初の画像のおばちゃんがそうですね。
③略語でどこから来た舟かを見極める
船の横にCTという文字が書かれていたとしましょう。
これはカントー(Cần Thơ)の頭文字を取ってCTと書き、どこから来た舟か分かるようにしているのです。
となると、メコンデルタの諸都市は以下のように表されます。
- ティエンザン省(ミトー)TG=Tiền Giang
- ベンチェー省 BT=Bến Tre
- ソクチャン省 ST=Sóc Trăng
- アンザン省 AG=An Giang
- ヴィンロン省 VL=Vĩnh Long
- ハウザン省 HG=Hậu Giang
- チャーヴィン省 TV=Trà Vinh
などなど。
どこどこのバナナは高いけど美味い、とかあるんでしょうね。
僕は今回カントーのカイランマーケット(chợ nổi Cái Răng)にしか行ってないのですが、例えばヴィンロン・ティエンザン・ベンチェーの3の省に囲まれたカイベー水上マーケット(chợ nổi Cái Bè)なんかだとLò Rènのミルクアップルは美味い!みたいな選ばれ方をするんだと思います。
おしまい
MAP
この記事を書いた人
ライター:ペレストロイカ(Facebook)
ブログ:気がつけば大伽藍
ベトナムのカルト宗教?のココナッツ教団に興味を持ち大学でベトナム語を専攻。2016年の4月からホーチミン市で1年間留学してました。大正ロマン、アナーキズム、軍歌・革命歌、イタリア語、プロパガンダ、古地図、カルト宗教に関心アリ。Webデザインを勉強しながらブログをアングラでマニアックなベトナム百科事典にしてる途中です。好きな歌手は岡村靖幸。古書のためなら数万円払うことも辞さない精神を持ってます。